秋は散歩が気持ちいい季節ですが、道ばたに危険な植物が増える時期でもあります。さらに、寒くなると観葉植物を室内に取り込む家庭も多く、猫が口にできる場所に有毒な植物が置かれがちです。とくにユリ科は猫にとって命に関わります。この記事では、犬と猫が中毒を起こす代表的な植物と、誤食したときの対応をまとめました。
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- ユリ科は猫に致命的。花粉をなめる、花瓶の水を飲むだけでも危険
- 秋の散歩では彼岸花に注意。球根がとくに強い毒性を持つ
- 室内ではサトイモ科の観葉植物(ポトス等)が代表的
- 誤食が疑われたら様子を見ずにすぐ動物病院へ
まず知ってほしい|ユリ科と猫
これだけは覚えておいてください。ユリ科の植物は、猫にとって極めて危険です。
- 花・花粉・茎・葉・根、すべての部位が有毒とされています。
- 花粉をなめる、花瓶の水を飲むだけでも中毒を起こすことがあります。
- 摂取から数時間以内に急性腎障害を起こし、尿が出なくなることがあります。
- 治療が遅れると命に関わります。
ユリ、テッポウユリ、オニユリのほか、チューリップやスズランなどユリ科・近縁の植物も注意が必要です。
猫を飼っている家に、ユリの花束を持ち込まない。これが最も確実な予防です。もらった花束にユリが入っていたら、猫が絶対に近づけない部屋に置くか、思い切って手放す判断も必要になります。
秋の散歩で気をつけたい植物
彼岸花(ヒガンバナ)
9月の彼岸ごろ、公園や川の土手、墓地の周辺で一斉に咲きます。散歩コースにあることが多いのが厄介な点です。
リコリンなどのアルカロイドを含み、球根にもっとも強い毒性があります。花・葉・茎にも毒があり、誤食するとよだれ、嘔吐、下痢などの症状が出て、重い場合は呼吸に影響することもあります。
犬は土を掘ることがあるので、球根に届いてしまうのがとくに危険です。彼岸花の群生地では、リードを短く持って近づけないようにしてください。
そのほか散歩中に注意したいもの
- キョウチクトウ…街路樹や公園に植えられていることがあり、毒性が強い植物として知られます。
- アジサイ…葉や花に有毒成分を含むとされます。
- スイセン…球根の毒性が強く、ニラと間違える事故もあります。
- アサガオ…とくに種子に注意が必要です。
また、銀杏(イチョウの実)は秋に大量に落ちます。人でも食べ過ぎると中毒を起こすもので、犬猫にあえて与える理由はありません。落ちているものを拾い食いしないよう気をつけてください。
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室内の観葉植物
寒くなると植物を室内に入れる時期。猫は高いところにも登れるので、「届かない場所」の想定が甘くなりがちです。
- サトイモ科(ポトス、ディフェンバキア、モンステラ、フィロデンドロンなど)…シュウ酸カルシウムを含み、噛むと口の中の痛みや腫れ、よだれ、嘔吐を起こすことがあります。もっとも身近で事故が多いグループです。
- ドラセナ・幸福の木…嘔吐などの症状が報告されています。
- アイビー、シクラメン、ポインセチア…いずれも注意が必要とされる植物です。
猫と暮らすなら、そもそも有毒な植物を家に置かないのがいちばん確実です。どうしても飾りたい場合は、猫が入れない部屋に限定するか、猫草など安全なものに置き換える方法もあります。植物選びはこちらもどうぞ。→ 猫のトイレのにおい対策
誤食したときの症状と対応
こんな症状が出たら
- よだれが大量に出る、口をしきりに気にする
- 嘔吐、下痢
- ぐったりしている、動かない
- ふらつく、けいれん
- 呼吸が荒い・苦しそう
- 尿が出ない、量が減った(ユリ中毒で特に重要なサイン)
すぐにやること
- まず動物病院に電話する…「様子を見る」は禁物です。中毒は時間との勝負になります。
- 何を、どのくらい、いつ食べたかを伝える…分かる範囲で構いません。
- 植物の現物か写真を持っていく…種類が特定できると治療が早くなります。
- 自己判断で吐かせない…素人が無理に吐かせると、かえって危険なことがあります。
夜間や休診日でも、救急対応している動物病院を事前に調べておくと安心です。かかりつけの病院に、夜間の連絡先を聞いておきましょう。
予防としてできること
- 家に入れる植物を選ぶ…買う前に「猫 有毒」で検索する習慣を。
- もらった花束は必ず中身を確認…ユリが入っていないか。
- 散歩ではリードを短めに…拾い食いのクセがある子は、口輪の使用も選択肢です。
- 草むらに顔を突っ込ませない…植物だけでなく、除草剤や殺虫剤のリスクもあります。
- 帰宅後に口まわりと足を拭く…付着した成分をなめてしまうのを防げます。
よくある質問
猫草(エンバクなど)はペット用に販売されているもので、一般に安全とされています。ただし食べ過ぎると吐くことがあるので、量は様子を見ながら。市販のペット用を選び、屋外の雑草を与えるのは避けてください。
植物の種類によります。とくにユリ科は少量でも危険なので、迷わず動物病院へ連絡してください。何ともないことが分かれば、それがいちばんです。
乾燥させても毒性が消えるとは限りません。ユリのドライフラワーや、花を活けていた花瓶の水にも注意が必要です。
種類が分からない場合は、写真を撮ってかかりつけの動物病院に相談するか、ペットが入れないよう柵で区切るのが安全です。
まとめ
犬猫と植物のつき合い方でいちばん大事なのは、①猫のいる家にユリを持ち込まない ②秋の散歩では彼岸花に近づけない ③室内の観葉植物は種類を確認してから置く ④誤食が疑われたら様子を見ずにすぐ受診の4つです。
植物は暮らしを豊かにしてくれますが、相手が口に入れられる場所にあるかどうかで危険度がまったく変わります。この秋、家の中と散歩コースを一度見直してみてください。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。植物の毒性や症状には個体差があります。誤食が疑われる場合は、自己判断せず必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。
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