犬・猫と一緒に備える防災|同行避難の準備リストとしておくこと

9月1日は「防災の日」。人の備えは少しずつ整えていても、犬や猫の備えは後回し——という家庭は少なくありません。災害のとき、ペットフードや猫砂は支援物資として届きにくく、避難所に常備されているとも限りません。この記事では、環境省が基本としている「同行避難」の考え方と、いまから用意しておきたい持ち物、そして「モノより大事な」しつけの準備までをまとめました。

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この記事のポイント

  • 国が基本としているのは、ペットと一緒に避難する「同行避難」
  • フード・水は最低5日分、できれば7日分以上を備蓄
  • キャリーに慣れているかどうかが、当日いちばん効いてくる
  • 迷子対策(マイクロチップ・迷子札・写真)は今日からできる

まず知っておきたい「同行避難」とは

環境省のガイドラインでは、災害時に飼い主がペットと一緒に避難すること=「同行避難」を基本としています。置いていくと、はぐれて衰弱したり、繁殖して地域の問題になったりするおそれがあるためです。

ここで大切なのは、「同行避難」=「避難所で一緒の部屋にいられる」わけではないということ。多くの避難所では、ペットは屋外テントや別室、車での管理になります。人と同じ空間で過ごせる「同伴避難」を受け入れている避難所は、まだ限られています。

いま確認しておきたいこと

  • 自宅の最寄り避難所がペットの受け入れをしているか(自治体のサイトや防災マップで確認できます)
  • 受け入れ方法(屋外か室内か、ケージ持参が必要か)
  • 受け入れ不可の場合の第二候補(親戚・友人宅、車中避難、在宅避難)

この確認だけでも、当日の迷いが大きく減ります。

寄り添って眠る犬と猫

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いちばん優先(命に関わるもの)

  • フード・水…最低5日分、できれば7日分以上。ペット用品は支援が届くまで時間がかかります。
  • 常備薬・療法食…持病がある子は特に。処方内容のメモも一緒に。
  • キャリーバッグ・ケージ…避難所ではケージ内での管理が求められることが多いです。
  • リード・ハーネス(予備も)…犬は首輪が抜けることがあるので、ハーネスとの併用が安心。

次に優先(衛生・トイレ)

  • ペットシーツ、猫砂、簡易トイレ
  • ビニール袋(排泄物の処理・ゴミ袋兼用)
  • ウェットティッシュ、タオル
  • ごはん用の食器(折りたためるタイプが便利)

あると助かるもの

  • 飼い主とペットが一緒に写った写真…はぐれたときの捜索と、所有者証明に使えます。スマホと紙の両方で。
  • ワクチン接種証明・健康記録・かかりつけ医の連絡先
  • 使い慣れたタオルやおもちゃ(においがあると落ち着きます)
  • ケージを覆う布(視線をさえぎるとストレスが減ります)

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モノより効く「しつけ」の備え

災害時、いちばん役に立つのは道具ではなく「慣れているかどうか」です。今日から少しずつ練習できます。

  • キャリー・クレートに慣らす…普段から部屋に置き、なかでおやつを食べたり眠ったりできる状態にしておく。当日いきなり入れようとしても、猫はまず入ってくれません。
  • ケージのなかで落ち着いて待てる…避難所では長時間ケージで過ごすことになります。
  • 他人・他の動物に過剰に反応しない…吠え続けると、周囲との摩擦の原因になります。
  • どこでもトイレができる…いつもと違うシーツや猫砂でも排泄できるよう、たまに違うタイプを試しておく。
  • ワクチン・ノミダニ・寄生虫の予防を済ませておく…集団で過ごす環境では、予防が周囲への配慮にもなります。

クレートに慣らす練習は、迎えたばかりの時期から始めるのが理想です。→ 子犬を迎えたら最初にすること子猫を迎えたら最初にすること

迷子対策は、今日からできる

災害時にもっとも多いトラブルのひとつが「はぐれる」こと。次の3つはすぐに始められます。

  • マイクロチップ…2022年6月から、販売業者に装着と登録が義務づけられました。すでに飼っている人は努力義務ですが、外れない身分証として有効です。引っ越したら登録情報の変更を忘れずに
  • 迷子札・鑑札…その場で読める情報として、チップと併用するのが安心です。犬の鑑札と狂犬病予防注射済票は、装着が義務づけられています。
  • 写真を撮っておく…全身、顔、模様の特徴が分かる角度で。飼い主と一緒に写ったものが1枚あると、所有者の証明にも使えます。

避難所に行かない選択肢もある

建物が無事なら、在宅避難が動物にとってはいちばんストレスの少ない選択です。その場合も備蓄は必要なので、フード・水・トイレ用品は同じように用意しておきます。

車中避難を選ぶときは、真夏・真冬の車内温度に注意を。エンジンを切ると短時間で危険な温度になります。人も動物も、車内に置いたままにしないことが大前提です。

よくある質問

Q. 避難所にペットを連れて行っていいのですか?
国は「同行避難」を基本としていますが、受け入れ方法は自治体・避難所ごとに異なります。事前に最寄りの避難所の対応を確認しておきましょう。
Q. 備蓄はどのくらいの量が目安?
フードと水は最低5日分、できれば7日分以上が目安とされています。ローリングストック(普段使いながら買い足す)にすれば、期限切れも防げます。
Q. 猫がキャリーを嫌がって入りません。
普段から扉を開けたまま部屋に置き、寝床やおやつ場所として使ってもらうのが近道です。「移動のときだけ出てくる箱」だと、いざというとき逃げられてしまいます。
Q. マイクロチップは必ず入れないといけない?
すでに飼っている場合は努力義務です。ただし首輪が外れても身元が分かる手段として有効なので、迷子対策としては入れておくと安心です。

まとめ

ペットの防災で大切なのは、①同行避難が基本と知る ②最寄り避難所の受け入れを確認する ③フード・水を5〜7日分備える ④キャリーに慣らしておく ⑤迷子対策をしておくの5つ。

特別な道具をそろえるより、「いつものキャリーで落ち着いて過ごせる」状態を作っておくことが、当日いちばん助けになります。防災の日をきっかけに、まずは避難所の確認と、フードのローリングストックから始めてみてください。

※この記事は一般的な情報をまとめたものです。避難所の対応や制度の詳細はお住まいの自治体、健康面はかかりつけの動物病院にご確認ください。

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